報道関係各位
日本翻訳者協会(JAT)
日本翻訳者協会が2025年開催の英日・日英翻訳国際会議で『SHOGUN将軍』脚本翻訳チームの基調講演を主催
『SHOGUN将軍』翻訳チームの翻訳者2名が2025年5月開催のIJET-33に基調講演者として登壇、大規模な国際プロジェクトに取り組んだ際の課題や経験について講演します。
日本翻訳者協会(JAT)は2025年5月9日から11日に福岡市で開催される第33回英日・日英翻訳国際会議(IJET-33)の基調講演者として翻訳者の三田眞由美氏と網代淳氏をお招きすることを発表でき光栄に思います。
三田氏と網代氏は翻訳チームとして真田広之氏と宮川絵里子氏がプロデュースし大ヒットしたFXの『SHOGUN将軍』シリーズ(日本ではDisney+(ディズニープラス)で配信中)に本物の日本語、そして文化を届ける役割を果たしました。2024年、同シリーズは史上最多18部門でのエミー賞を受賞、また非英語作品として史上初の作品賞を受賞しました。
本作品のエグゼクティブ・プロデューサーおよび脚本家であるジャスティン・マークス氏はエミー賞受賞式のスピーチにおいて「『SHOGUN将軍』は翻訳のドラマです。言語の違いで何かが失われることではなく、2つの言語で安全会議が行われる際、土足で畳の上を歩かない、といった何かが発見されるということなのです」と述べました。JATとIJETの実行委員会は翻訳の価値が文化をつなぐ鍵として重視されるこの視点を素晴らしいこととして受け止めています。
IJET-33の実行委員長であるベン・トンプキンスは「プロの翻訳者として、そして日本翻訳者協会の一員として、『SHOGUN将軍』の制作に携わった皆様が翻訳という仕事の価値を世間に広く認識させてくださったことに感謝しています」と述べています。
また、同実行委員会メンバーのブルダニオティス・ジョージは「映像翻訳の世界で仕事をする者として、私自身も『SHOGUN将軍』がスキルと情熱を通して文化をつなぎ、黒子として黙々と翻訳を行う人間の翻訳者にスポットライトを当ててくれたことを大変嬉しく思います」とコメント、「『SHOGUN将軍』が受けた高い評価は、本物の文化と言語を真摯に伝えたことに大きく起因しています。翻訳の役割の重要性が追求されたことは、我々の業界にとって大きなプラスです」と強調しています。
2日間にわたるIJET-33国際会議は、三田氏と網代氏の基調講演で幕を開けます。
両氏には、制作チームに参加するまでの経緯や英語で書かれた脚本を17世紀の日本という設定にふさわしい日本語に翻訳する際の苦労、脚本家との協働を通じて得られた実体験などを講演でお話いただく予定です。
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【日本翻訳者協会に関して】
日本翻訳者協会(Japan Association of Translators、略称はJAT)は、1985年に、翻訳者のための情報交換の場を設け、それによって翻訳の品質を向上させ、翻訳をさらにやりがいのある仕事へ高めることを目的に設立されました。「実際に翻訳を行うのは、翻訳会社ではなく翻訳者個人であり、翻訳という職業の発展のためには、個人翻訳者の関心事や利益を重視すべきだ」という基本理念のもと、会員資格は既に翻訳者または通訳者であるか翻訳または通訳に興味がある個人に限定されています。当協会は、2001年4月以降、東京都認定の特定非営利活動法人(NPO法人)として活動しており、2024年6月現在、会員数はおよそ600名です。JATは、会員に専門的能力の開発やネットワーキングのためのあらゆる機会およびリソースを提供しています。
英日・日英翻訳国際会議(IJET)は1990年から毎年1回、2日間にわたって開催されるJATが運営するプロジェクトの中で最大規模の催しです。参加者は、ネットワークを広げつつ、経験および専門知識を共有し、各自の専門能力をさらに高めることができます。
開催場所は日本と英語圏の国とで毎年交互にされ、日本各地および世界中で開催されています。
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【日本翻訳者協会に関して】
住所:東京都渋谷区渋谷2-7-14 5F
URL: https://jat.org/
IJET-33: https://ijet.jat.org/