多言語翻訳から生まれた二つの発見

多言語の翻訳をしてきた経験から生まれた発見をお話します。(対象書は、翻訳者、通訳者のほか、広く一般に語学学習者、外国語を必要とする職業の方)

当然、英語に割いた時間は他の方の10分の1ほどもありませんが、英語をいわば外から見ることでき、英語だけを勉強していたのではわからなかったことをいろいろ発見したと思っています。

ひとつは情報量という考え方で、もうひとつは冠詞の感覚です。

言語によって文法が異なるため、そのままでは翻訳に大きな障害があります。ところが、文法を単なる形式とみなし、字面や構造ではなく情報だけを追ってゆく方法を確立しました。

他の言語を勉強していると、英語の冠詞が実に特殊で、感覚的に捉えにくい理由もわかってきます。冠詞の存在意義のようなものを理屈ではなく、身体で理解するための手掛かりのようなものをお話できると思います。