オーストラリアのIP事情

オーストラリアは長い間、比較的、特許の取得や権利行使が容易な国として知られてきました。しかし、2013年4月15日施行の特許法改正により、特許基準が大幅に引き上げられています。これは、世界の基準、特に欧州、日本、英国、米国と同じレベルまで引き上げようとの意向のあらわれです。また、一方、商標に関して言えば、文字や図形、ロゴ以外の非伝統的なマーク、つまり、色、音、立体的形状、匂いなども、日本に先駆けること10年以上前から、オーストラリアでは商標として、その保護を受けることが可能となっています。特許、商標、意匠といった知的財産権は、ビジネスと深く結びついているその性質上、ビジネスのグローバル化がすすむにつれ、様々な国際条約の枠組みのなかで、国際情勢の影響を受けて変化しています。そういったことも踏まえ、オーストラリアのIP概要をご紹介できればと思います。また、知的財産事務所でジャパン・ビジネス開発に携わるようになってから、まだ5年弱ですが、その経験から翻訳とのかかわりを少しお話しいたします。

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