IJET-33 (2025年 5月9~11日)
Session
自分の可視性を求める中国新人翻訳者に対する質的研究
2022年の時点で、中国において翻訳専攻の卒業生人数はすでに60,000を超えた。この中、一部の卒業生はプロの翻訳者になろうという意欲を持ち、出版社や翻訳会社などのルートを経由して正式的に出版できる本の翻訳仕事の契約を締結し、最終的に本の表紙に自分の名前が表記されるのを目的とする。しかし、一般的には、このような契約によれば、翻訳の費用は極めて低い、日本語千字で500円以下の場合もある。それでも、新人翻訳者は低いのにかかわらず、署名権を追求するために翻訳契約を追いかけている。なぜですか?新人翻訳者は自分の翻訳者としての可視性を追求するからである。本研究は見落とされがちな新人翻訳者を研究対象とし、質的研究アプローチを利用し、新人翻訳者は自分の可視性をどう思うのか、なぜ可視性を重視して高めたいのか、また、翻訳者初期の可視性は今後のキャリアに何か繋がりがあるのかといった諸問題をめぐって研究した。以上の研究で新人翻訳者たちは中国翻訳市場の激しい競争の中において、署名権を手に入れることで可視性を高めて初めてしっかりと立つことができると分かった。