IJET-33 (2025年 5月9~11日)
Session
SHOGUN 脚本翻訳の裏側
ネットフリックスやAmazonプライムビデオ、ディズニープラスなど動画配信プラットフォームがしのぎを削る中、動画配信サービス各社は他社との差別化を図るため独自のオリジナルコンテンツを多数制作しています。
2024年に最も注目を集めたドラマシリーズといえば、第76回エミー賞で史上最多の18部門を制覇したFXのドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』 でしょう。アメリカの作品でありながら、本編のせりふの70%が日本語だった ことも大きな話題となりました。
『SHOGUN 将軍』の制作手法については本作でプロデュース・主演を務める真田広之氏がさまざまなメディアで語り、日本のマスコミでも大きく取り上げられましたので、本作に多くの日本人プロフェッショナルが関わっていることをご存じの方も多いと思います。
17世紀の日本が舞台のこの時代劇の脚本は『SHOGUN 将軍』のクリエイター、ジャスティン・マークスとレイチェル・コンドウによって執筆されました。その英語で書かれた脚本を日本語に翻訳する過程には、アメリカの制作チームで脚本の翻訳を担当した日本人翻訳者チームのさまざまな苦労がありました。
その翻訳者チームが本作の脚本翻訳を受注するに至った経緯やプロデューサーとの関係の築き方など営業的な観点と、時代考証や時代劇脚本家との共同作業について、そして実際の翻訳手順を訳例を紹介しながらお話します。
本件で営業とコーディネート、翻訳、QCを担当した経営者と翻訳者の両方の視点からSHOGUN 脚本翻訳の裏側をお伝えできるのを楽しみにしています。